冠詞シリーズ ③皆様、お早う御座います。 ただ今の本講習では、日本人には苦手な a & the (冠詞)をテーマにお送りしております。 日本語の発想にはない言葉ですから、a や the は、難しいですね。 私でも間違える場合があります。私も冠詞については、100%完璧に 把握しておりません。ただ、現在、私が把握しているものをご案内します。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 昨日の復習です。 a = ① 1つの、と言う意味。(one)と同じ。 ② 1つの、と言う事は、その名詞(モノ)は数えられる。 ③ 数えられる、と言う事は、同じ(様な)モノが他にもある、 と言う事です 以上が、aの意味ですね。 a の意味をもっとハッキリさせる為に、 比較をしましょう。次の2文の違いは判りますか? ①This is an apple. ②This is apple. (→決して間違った文でありません) ①は、【これは一個のリンゴです】と言う意味合いです。 モノ(この場合は、リンゴですが)に a が付いていると、それは(物体) 詳しく言えば、周りから隔離・独立した形を持っている物体と言う意味です。 an appleと言えば、商品、農作物としてのリンゴ、と言う意味です。 ですから、an apple という言葉を聞いたり、見たりすると、 (果物のリンゴ(1個))、と言う映像が浮かびます。 a は、(次のモノが、物体、個体としての形を持っているモノ、製品)とい う サインと考えても良いでしょう。 では、②の方は、如何でしょうか? ②には、a がありません。学校では、②の文は間違いとされますが、 実際は間違いでありません。 ②は、【これはリンゴ味ですね】となります。 つまり、外国人が apple と聞けば、 リンゴの内容(抽象的なイメージ:味、風味、歯ごたえ、体によいなどなど) を 意味として思い浮かべます。しかし、an apple と聞けば、物体です、という サイン(=つまり、a)がありますので、果物としての、一個のリンゴという 意味を思い浮かべます。aは、個体、製品としての意味を形作るのです。 (*絵を描いて説明したら分かり易いのですが。) 日本語では、数を意識しませんので、リンゴと言えば果物のリンゴを 思い浮かべますが、英語では、数を意識しますので、 an appleと言わない限り、果物のリンゴの意味になりません。 別の例で、③This is a coffee. ④This is coffee. を考えましょう。 ③は、一杯のコーヒー、となります。 (尚、学校では、a cup of coffeeと習いますが 実際は、a coffeeでも良くなってます) ④は、(これは、コーヒー味やね)となります。 aが付いたら、その後の名詞(モノ)が 独立した形を持ったり、或いは、1つ、1回という 区切りを持ちます。 ご参考までに、昼食を食べます=I have lunch.ですが、 I have a lunch. となりますと、英語では(いつも食べている昼飯とは違う、 特別な昼食を食べている、)など、常とは異なる、と言う意味合いが出ます。 以上、aの意味合いをご案内いたしました。 学校では、a=1つの と言う事しか教えませんが、 a=個体としての形を持つ、数えられる、他にも多くある中の1つ、 1個、1つ、1回としての区切り(限定)が出てくる、 と言う意味があります。 もちろん、その意味合いは、発話状況により、特定されます。 では、aの応用例を課題にしましょう。 He is a KOIZUMI Junichiro. とはどういう意味でしょうか? ご質問は、何なりと、 末次通訳事務所 末次賢治 拝 |